犬を飼ったのは良いけれども、しつけの方法が分からず成犬になってしまった、しつけをしてみているがなかなか言う事を聞いてくれない、噛み癖や、吠え癖、トイレの失敗がある等に対しての対応策や、成犬でもしつけが可能なのかを紹介していきます!
<噛み癖を今から治したい!成犬のしつけ方法とは>
結論から言いますと成犬からでもしつけは可能です。少し根気は必要になってきますが、しつけ=子犬の時期という概念は捨てましょう。むしろ成犬になってからもしつけは常に続ける事に意味があります。
噛み癖のしつけにあたって、大事になってくるのが何故嚙むのかという理由を知る事が非常に大事になってきます。理由も分からずにただ注意するだけでは解決するには程遠くなるでしょう。では、どんな理由と対処法が考えられるのかご紹介していきます。
①家族や自分のグループを守るために相手を噛む
犬は群れで行動する生き物なので、自分の家族(飼い主や同居人)に危険が及ぶと感じた際は防衛反応として噛むことがあります。
対処法
これに関してはまず飼い主が不安な気持ちでいると犬にも不安な気持ちが伝わります。そうする事で犬は自分が守らなければと思うようになります。その結果相手を噛むなどの行為につながるので飼い主が普段からリーダーシップをとる事で自分は飼い主に守られていると感じさせる事が大事になってきます。
②自分の所有物を取られそうになって噛む
犬には自分の物を取られないようにするという習性が備わっています。なので自分が大好きなおもちゃ、特に食事中に口元に手を出そうとしたら、取られてしまうと思って噛んでしまうという事になります。
対処法
自分の所有物だと思わせない事が重要になってきます。犬が遊ぶおもちゃや道具は初めから飼い主がしっかり管理する事が大切です。そのためにはおもちゃを犬に与えっぱなしの状態だと犬は自分の物だと勘違いしてしまうので細目に飼い主が片付けるようにしましょう。
③臆病な犬ほど自分を守るために噛む
これは特に性格が臆病な犬ほど起こりやすいです。知らない人や他の犬や動物に対して恐怖感があり、自分を守るために噛みます。
対処法
自分に危害が及ぶかもしれないという心理になっていますので、なるべく精神的ストレスを取ってあげる事が大切です。そんな時は優しく声をかけながら撫でてあげたり、抱っこしてあげる事で不安を解消してあげましょう。また、そもそも犬が怖いと思うような事から避けてあげる事も必要です。
④何か犬にとって不快感を感じた時に噛む
例えば、体を洗うのが嫌な子がシャワーをされている時に拒否するために噛むことで反抗するといった意思表示になります。また、体に傷等の異変があり、触られたら痛みなどの不快感を感じた場合も噛むことがあります。
対処法
犬にとっての不快感を少しでも取り除くか不快感にさせない工夫が必要です。
例えばシャワーやシャンプーが苦手な子に対してはシャワー中などにおやつを与えたり、シャワー後にも与えたりと、この時に良い事が起きると思わせてあげる事も手段です。体に傷があり痛みによる場合は病院に相談しましょう。
⑤疾患の有無によるもの
てんかんや内分泌系の疾患、脳の疾患による場合もあります。
対処法
しつけだけで解決を目指すのではなく、病気が原因なら治療を通じて改善していく必要があるので、こちらも病院に相談しましょう。
あくまでもこれは一例ですが噛むにしても必ず理由があります!
その理由を見つけ出し、適切に対処することで噛み癖は改善していく場合があるでしょう。
人間でも同じですよね?理由があるからその言葉が出る、行動に出る。
犬も同じことなのです。
<誰にでも吠えてしまう癖を治したい!成犬のしつけ方法とは>
上記で述べたように成犬でもしつけは可能です。そして噛み癖と同じで吠えるのにも理由があります。こちらもどんな理由、対処法があるのか紹介していきます。
①自分の要望やかまって欲しい時などに吠える。
とにかく自分の訴えを聞いて欲しい!だから吠える。よくよく考えてみたら人とあまり変わらない気がします。人も何かして欲しい時はアクションを起こしますよね?それが犬にとっては吠えるというアクションを起こすのです。
対処法
吠えたら何かをしてもらえると思わせないようにする事が大切です。吠えても何もしてもらえないと思わせるためにあえて無視をして下さい。吠え続けても飼い主は我慢しましょう。そして吠え終わり、静かになったタイミングで対応する事で吠えない方が良い事があると思わせましょう。
②突然の来客に対する吠え。
インターホンが鳴れば来客が来るという事を犬は理解しています。縄張り意識が強い犬であれば自分の縄張りが脅かされると思って吠えるケースもあります。
対処法
インターホンが鳴ったタイミングであえて、好きなおもちゃ、おやつ等を与えてインターホン=楽しい事と思ってもらえる工夫をしましょう。そして吠えなければ褒めるという事を実践してみましょう。
③恐怖心からくる吠え。
犬は基本的に群れで生活する生き物なので一匹で留守番をしている時は恐怖心があり、吠える事があります。
対処法
一番は子犬の頃から一匹の時間を作って慣れさせるのが良いですが、成犬からでも遅くはありません。一匹の時間を少しずつ作って慣れさせてあげましょう。慣れてきたら時間を徐々に延ばすという風にしていきます。
<トイレをなかなか覚えれない!成犬のしつけ方法とは>
トイレに関しても成犬からでもしつけは可能です。とにかく根気よく続ける必要があります。トイレのしつけに関してのパターンや理由と対処法を紹介していきます。
①ケージ内にあるペットシーツでしてくれない。
犬は基本的にはキレイ好きなので自分の寝る場所等で排泄する事は好みません。
成長していく過程できれい好きになっていく子もいるので成犬になってからケージ内でしなくなったというパターンもあります。
対処法
とにかくケージからトイレの場所を移動させます。なおかつ家の中でも、ひと気の無い所、あまり犬の行動範囲から離れていない場所、狭すぎず犬が自由に動けて足場が安定している所に設置しましょう。また、成犬の場合はトイレに成功したらおやつをあげて、ふんだんに褒めてあげてください。
②トイレに失敗しても絶対に怒らない
これはよくありがちかもしれませんが、犬が違う場所で排泄をして飼い主から怒られた時、犬は排泄をしたから怒られたと思う事があり、飼い主や人がいない所で隠れてするようになる可能性もあります。
対処法
一番は排泄に失敗しても怒らない事です。失敗しても平然と片付けましょう。また、排泄物をわざとペットシーツの上に置いて匂いを付けるのもNGです。犬はキレイ好きですので汚い場所という認識になり寄り付かなくなることもあります。
<まとめ>
何度もお伝えしているように、しつけ=子犬ではありません。むしろ成犬になってからでもしつけは必要ですし、成犬からでもしつけは可能です。大切なのは何故その行動をしているか、原因を考えその原因に適切に対処する事です。また、一日ですぐに解決ではなく、根気強く取り組むことも大切です。
ですが、どうしても自分たちで解決できない場合は動物病院やドッグトレーナーといった専門職に相談する事もお勧めします。
いかがでしたでしょうか?犬の行動にはすべて理由があります。まずは理由を考える事から始めましょう!私は動物看護の学校や、動物病院に勤務していたことがあるので色々な犬の性格を見てきました。人と犬、種別は違ってもそこには行動の意味があると深く考えさせられました。犬だから分からないという先入観を持つのではなくその子の個性をしっかり見極めてあげる事で、しつけだけでなく人とペットの信頼関係に繋がってくると私は思っています。
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