スーパーで美味しそうに並んでいるトマト、
「一度は自分で栽培してみたい」と思っていてやってみたら、
思いのほか失敗してしまったという人もいるのではないだろうか?
「1からやってみたけど、なかなか思うように育たない」
「トマトって日中売られているイメージがあるけど、何月でもいいのかな?」
そう思われている時点で、間違っているのです。
トマトは自分たちが思っている時期から植え始めると、必ず失敗してします。
結論になるが、ほどよく暖かくなってきた4月中旬から5月中には栽培を始めていき、
最低でも7月上旬までに『苗』から植え付けるのがベスト。
夏野菜と知られているトマトであるが、30℃以上の暑さは苦手である。
8月以降になると、育成が鈍っていき…うまく育たないことがあります。
また、夏野菜とは真逆で驚くのが『寒さに強い』ということ。
0℃であるならば、過半数は枯れずに生き残ることは可能であるが、
苗から育てるのは困難であるので、4月中旬から5月中を基準にして栽培を始めましょう。
トマトは苗から育てないと、時間とお金の無駄になる。
「さぁ!トマトを育てるぞ!まずは種から…」
ちょっと待ってください。
種から育てるってどういうことでしょうか?
結論になるが…私たちは、「ゆくゆくは育ったトマトで食べていけたらいいな」
ということから始めたトマト栽培であるが、種から育てると時間とお金の無駄になります。
苗は4月後半から販売されているので、そちらから始めていきましょう。
それはなぜなのか?
トマトが育つのは、およそ2ヶ月。
それまでに25℃〜30℃という暖房の効いた部屋の一角で、育てなければならないのです。
そこで考えて欲しいのが、25℃〜30℃。
それをエアコンの暖房から暖めるってなると、電気代が高額に…
「まだスーパーで買った方が、安上がりだった…」
そういった悲劇が待っているだけなんです。
そういった温度調整したり、孫のように可愛がって育てられるのは『農家』だけであって、
私たちのようなサラリーマンにとっては難しいのです。
少しでも農園作業を楽しみたいという方は、苗を購入して育てるのがベストなんです。
トマトは高熱に気をつけないと、枯れてしまいます。
気温は暑くても25〜30℃前後、寒くても0℃という環境の中で育てるトマト。
意外と強そうに見える野菜であるが、繊細な野菜の1つである。
一般的には、ビニールハウス等で育てられることが多いので、
私たちの家庭で美味しくいただけるのですが、
普通に育てようとすると難しいものである。
4月中旬から5月中になってくると程よく25℃〜30℃になるので、
誰でも始めれる環境が整ってきますので、
季節さえ間違えなければ、順調にトマトを育てることができます。
一般家庭で育てようとしている方もいらっしゃると思いますので、
一言申し上げると…エアコンの排気口近くで育てないことが、大きなポイントになります。
排気口から排出される熱風は、50〜60℃前後。
つまりトマトからすればサウナ状態になってしまい、ドライトマトになってしまいます。
排気口から離した場所で育てるようにして、
トマトにとっていい環境を与えることが重要になってきます。
夏場は特に30℃だけでは留まらないので、水を周辺にかけたり
日陰等をうまく活かしながら、トマトを育成していくことになります。
驚き!?トマトって寒さに弱い野菜だったの?!
スーパーで出回っているから、寒さに強そうと思ったら大間違い。
寒さに弱い野菜は多く存在しているので、ほとんどが輸入品だからである。
そんな勘違いを起こし、寒い時期に苗を植えてもうまくいかないものである。
そんなトマトでも暑さに弱ければ、寒さにもかなり弱いのです。
0℃〜耐えて10℃ぐらいまではなんとか育成はできるものの…
ほとんどが冷害を大きく影響してしまって、最終的には萎れてしまうもの。
実際にそのような環境において、育成していくとどうなるのか?
- 茎葉が紫色になっていく。
- 萎れたり、黄変したり、枯れたりする。
- 果実に傷が入ったりする。
クランベリーのような色味を出して、身を守る?
「茎葉が紫色になっていく」という風に聞くと、
なんだか腐っていくのかな?と思われがちであるが、それが違うんです。
実は、クランベリーやイチゴといった赤みの色素を出す
『アントシアニン』が分泌されたことによって、
外部からの被害を守ろうとして発するものなんです。
トマトの苗が4月の後半ということを、上記に説明しましたが…
その時期は、まだまだ寒かったり暑かったりと気温差が激しい時期なんです。
トマトの苗にとってはそれがストレスとなって、
『アントシアニン』を分泌させて、茎葉に紫色を発して身を守ろうとするのです。
初めて購入する人は、「えっ?なんか病気とか持っているの?」と勘違いを起こしそうであるが、
特に病気を持っているわけではありません。
また苗を購入した後に植え付けたら、次の日には紫色になっていたということもありますが、
それも決してトマトには大きな影響はないのです。
ただただトマトが「寒い…」と送っている信号のようなものです。
寒風が当たらないようにビニールを覆わせたり、
風が当たらないような工夫を凝らしてあげると、トマトも喜んでくれます。
萎れたり、黄変したりするのは、寒さのサイン?
トマトの中で最も影響を外気からの影響を受けやすいのって、どこだと思いますか?
実は『葉』の部分なんです。
意外と茎、実なのかな?と思われがちであるが、葉が1番影響を受けやすい。
それはなぜなのか?
私たち人間のように、手からその場の気温を感じます。
手が寒いと、口から出る吐息で温めますよね?
それと同じように、トマトも手=葉なので、敏感なのです。
0℃といった極寒に晒されてしまうと、葉が萎れてしまいます。
気温が上がってくると、再び元のように戻すことができるのですが…
1回萎れてしまった葉は、極寒に晒された影響が強すぎたせいでもあるか、
葉先が黄変に変化してしまい、光合成がうまく出来なくなってしまいます。
それぐらいトマトは、寒さには弱いものです。
そういった寒さを防ぐには、ビニールを張るなどして外部からの寒風を守ることが大事になります。
えっ?トマトについてしまった傷は、夜霜から?
「トマトに傷が入ってしまって、見た目が悪くなった…」
そういったことがトマト栽培では、よくあることなんです。
その原因は、実が小さいうちに低温の寒風に晒されて、
『夜霜』がついてしまい、そこから凍ってしまって、傷ついてしまったからである。
トマトが大きくなっていき、熟した頃にはある程度の耐寒性があるのですが、
まだまだ小さい実になってくると、耐寒性はない。
そういう小さい実に『夜霜』が付いてしまい、やがてその夜霜が凍って、
最終的には、大事な実に傷が入ってしまったということになるのです。
ただし夜霜がついただけで、簡単に傷がつくことはないのです。
極寒であるときや、強い風が吹いている時期になると、
夜霜は冷えて凍ってしまいます。
その時にその夜霜が、カッターのような役割をして、
実に傷が入るということになるのです。
対策としてはビニール覆わせたりして、
トマトに寒さを与えないような工夫が必要になってくるのです。
まとめ
- トマトは、『苗』からスタートするのがベスト。
- 暑さに苦手なので、30℃を超えないように慎重に育てよう。
- トマトは寒さに弱いので、ビニール覆わせて対策をしよう。
トマトを育てようとして、始めてみたものの…
なかなか育たない理由は、上記のようなポイントがあったのです。
小学校で育てた『ミニトマト』の感覚で育てようとすると、必ず失敗します。
トマトはミニトマトよりも繊細な果実であり、その分難しいということである。
しかしトマトは、工夫さえできれば誰でも簡単に育てることができるのです。
苗から始めて、防寒対策としてビニールを覆わせる。
暑い日は30℃超えないようにして、寒い日は10℃を下回らないようにする。
そうすれば、トマトは順調よく育てることが可能。
ただ、初心者が1番始めやすいのが4月中旬から5月中。
つまり、私たちが最も活動しやすい時期にトマト栽培を始めるのがオススメ。
暑い時期、寒い時期にトマトを育てるのは、私たちでも厳しいことです。
自分が育てやすい時期を選んで、トマト栽培ライフを楽しんでいきましょう。